スポーツギャザー770が最も大事にしていることは「子供の水泳教育」です。
大人たちのリハビリテーションであったり、健康増進の場というのももちろん大切ですが、「子供の教育の場」という考えをとても大切にしています。子供は減り高齢者は増えるため、スポーツクラブの経営的には大人をターゲットにする方が利口なのかもしれません。
しかし、「子供は希望で、光だから、そこに全力でいく」というのが僕の思いです。
私たちは子供たちがしっかりと水泳を学ぶことができて、子供のコミュニティの場として、本気で水泳をやりたい子はオリンピックまで夢が繋がる場としてのクラブをつくりたいと考えています。今まで30年コーチとして水泳を教えてきて、逞しく成長していく教え子たちの姿を見てきて、それが正解だったと心から思います。子供たちに関わりを持てる仕事につけたことが自分の誇りであり、それが僕の生きる希望です。子供の光を大切にするというのがこのクラブのコンセプトになっていると思います。
また、水泳を学ぶことは楽しむためだけではなく、危険から身を守るためでもあります。海が身近に広がるこの能登半島において、身を守るために子供たちがきちんと泳げるようになることはとても大切なことです。私たちスポーツギャザー770のスタッフは、夏になるとこの地域の保育園に出向き、海水浴で子供たちが溺れないように泳ぎ方を教え、水泳の楽しさだけではなく、命を守るための水泳教育にも熱心に取り組んできました。僕たちがこの施設の再建をあきらめてしまったら、能登半島で子供たちが水泳をしっかり教わることのできる場所が失われてしまいます。
今回の震災後、生徒から「ギャザーが無くなるのなら水泳をやめようかな…」という声が聞こえてきました。当クラブのことを心配して見に来てくれる生徒たちの顔を見ると心が痛いです。震災によって水泳が大好きな子供たちの未来が奪われてしまうことは起きてはなりません。私たちは何としても子供たちの安全と健康、そして笑顔を守るためにこの施設を再建したいのです。
どうか、みなさま、子供たちの水泳教育を復活させるためにお力を貸してください。